カト・ドリス村の大木
先週は南アフリカからやって来た知人を、レースや銀細工で知られるレフカラ村に案内してきました。レフカラ村は何度訪れても私たち夫婦の第二の地元を感じさせるほど友人家族が両手を広げて歓待してくれます。

このレフカラ村のすぐ隣にカト・ドリス村があります。レフカラ村に出向いたときに昼食を取るお気に入りのタヴェルナが2軒あるのですが、今回は連れのお客様をぜひこの隣村でと思いお連れしました。

レフカラ村から枝分かれする見晴らしのいい山あいの道路を進むと、ほどなくこんもりとした林らしいものが見えてきます。そこに目指すタヴェルナがあるんです。空き地を見つけて駐車しタヴェルナに向かうと、林に見えた梢の群れが、実は一本の木だったと分かります。

前回ここに来たときは冬でしたから、葉をすっかり落とした裸の木が大きく枝を広げている様を窓越しに見ながら室内での食事でしたけど、今回は葉も随分茂っていました。雨に無縁の長い夏の間、キプロスでは昼夜を問わず屋外での食事を楽しみます。そんな気候に恵まれて日中のカフェやレストランはパラソルがつき物ですが、ここにはパラソルは一つも見当たりません。
カト・ドリス


風の通る静かな木の下で戴く食事はことのほか美味しく感じられるものですね。ざっと見回しただけでも優に150席はあるものの、テーブルをゆったり配置してありますから周りの声もちっとも気にならず、お米とラム肉を一緒に炊いたレフカラ村界隈の地元料理タヴァや軽い口当たりのケフテデスと呼ばれるミートボール、そしてキャベツ入りのキプロス・サラダを小鳥の声をBGMに美味しく戴いてきました。

この木は100歳になるんだそうですけど、あいにく英語をお話しになるオーナーの方が私たちに声を掛けた後出かけてしまわれましたから、何の木なのかお聞きすることができませんでした。

それにしても大きな木です。何度見ても感激するその大きさは、梢から反対側の梢の末端まで30m、あるいはもっと大きいかもしれません。広角レンズで収めた2枚の写真を合成してみましたけど、右半分と左半分は、実は90度の角度があるんです。それを平面で合成すると、実際よりはずいぶん小さく見えてしまいますけど、少しはその雰囲気がお分かりになりますか。
大木


今は木漏れ日が地面のそこここに落ちていますが、あと一月もしたら葉がもっと茂ってすっかり日陰になるんだそうですよ。ほんの二昔前までは、結婚式にこの木の下に村人が集まり、歌い踊り、村を上げて楽しんだ様子を想像するのはなんとも愉快ですけど、今はエアコンの効いたホールを借りてお披露目をするのが普通になってしまいました。昔のキプロスを経験してみたい身にはちょっと残念ではありますけど、それも時代の流れですね。

おはようパフォス | 04:09:09